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ガス漏れでも保証される?まず知っておきたい基礎知識
エアコンが「まったく冷えない」「ぬるい風しか出ない」場合、冷媒ガスの漏れ(ガス漏れ)が原因かもしれません。
このようなトラブルが発生したとき、保証期間内であれば修理費用が無料になることがあります。
ただし、エアコンの保証には「本体保証」と「冷媒回路保証」という2種類の期間設定があるため、内容を正確に理解する必要があります。
【保証年数早見表】主要メーカーのエアコン保証期間一覧
エアコンの保証期間は、メーカーによってやや異なりますが、以下が一般的です。
メーカー名 | 本体保証 | 冷媒回路(圧縮機・配管など)保証 | 備考 |
---|---|---|---|
ダイキン工業 | 1年 | 5年 | 施工不良によるガス漏れも5年以内で対象となるケースあり |
三菱電機 | 1年 | 5年 | 圧縮機・冷却器・凝縮器など冷媒関連部品を含む |
富士通ゼネラル | 1年 | 5年 | 配管や冷却ユニットも保証対象に含む |
東芝ライフスタイル | 1年 | 5年 | 長期保証加入で10年まで延長可能な場合あり |
パナソニック | 1年 | 5年 | 長期保証加入で条件付き10年保証も可 |
✅ ポイント: 「冷媒回路」とは、冷媒ガスが通る通路(圧縮機・凝縮器・配管)などを指し、ガス漏れの主な原因箇所が含まれます。
メーカー保証の対象になる条件とは?
保証対象になるケース
◆保証期間内である(1年/5年)
◆正規取扱店・メーカー指定業者による施工
◆天災や使用者の過失ではないガス漏れ(自然劣化・製造不良など)
保証対象外になるケース
◆自己施工・無資格業者の取り付け
◆スプレーやペット尿などによる腐食
◆台風・落雷などの天災
◆中古で購入した製品(販売証明がない)
保証書がない場合でも、購入日を示すレシートや納品書があれば対象になることがあります。
「購入日=保証開始日」なので、忘れずに保管しておきましょう。
点検を依頼すると費用がかかる場合があるので要注意
故障していなくても「点検料」がかかることがある
メーカー保証を使って修理を依頼する場合でも、症状が再現しない・異常が確認できないという結果になった場合、
点検作業に対して出張費+診断料(5,000〜10,000円前後)がかかることがあります。
よくある例
◆「冷えが悪い」と依頼 → ガス漏れでなくリモコン設定ミス → 有償対応に
◆「水漏れ」で呼ぶ → 結露水の処理ミス → 点検費のみ請求
✅ 対策: 点検を依頼する前に、設定やフィルター掃除、霜の有無など簡易チェックを行い、明確な症状があるかを確認してから連絡しましょう。
家電量販店の「長期保証」ではガス漏れもカバーされる?
条件付きでカバーされることが多い
ヤマダ電機、ケーズデンキ、ビックカメラなどの家電量販店では、独自の長期保証(5〜10年)を提供しています。
内容によっては、冷媒系統の不具合(ガス漏れ)も対象になりますが、施工ミスや使用者起因の故障は除外されることが多いので注意が必要です。
長期保証の例(ケーズデンキ)
項目 | 内容 |
---|---|
保証期間 | 10年(無料/有料選択あり) |
ガス漏れ | 施工不備や初期不良は対象、使用者のミスは対象外 |
点検費 | 修理不要だった場合、有償になることがある |
ガス漏れはいつ起きる?寿命や交換のタイミングとは
エアコンの冷媒ガス(R32・R410Aなど)は「減っていくもの」と誤解されがちですが、本来は減らない密閉式構造です。
ただし、次のようなタイミングで漏れが起きることがあります。
冷媒ガスが漏れやすいタイミング
◆設置工事の直後(1〜2年以内):施工ミスが原因
◆8年〜10年以降:配管や部品の劣化による自然漏れ
◆取り外し・再設置後:引っ越しなどで誤配管の可能性
エアコンの耐用年数
部品 | 一般的な寿命 |
---|---|
冷媒ガス | 本来は無期限(ただし漏れの影響あり) |
配管類 | 約10年 |
本体(家庭用壁掛け型) | 約10〜13年 |
✅ 豆知識: 買い替え直前のエアコンにガス補充をしても費用が無駄になるケースもあるため、年数と修理費のバランスを見て判断を。
保証切れだった場合はどうする?費用と対策を解説
修理費用の目安
作業内容 | 相場費用(税込) |
---|---|
ガス漏れ点検 | 5,000円〜10,000円 |
ガス再充填(R32など) | 10,000円〜20,000円 |
配管修理・補修 | 15,000円〜30,000円 |
コンプレッサー交換(重故障) | 40,000円以上 |
✅ 合計で3万円以上かかる場合は、買い替えも視野に入れましょう。新機種は省エネ性能も向上しており、電気代の節約にもつながります。
まとめ|エアコンのガス漏れは保証内か確認してから対応しよう
エアコンのガス漏れが発覚したら、まず最初に確認すべきは「保証期間内かどうか」です。
メーカー・販売店・設置業者のどれが保証対象かを整理し、無駄な修理費を避けるのが最も賢い対応といえるでしょう。
✅この記事のまとめ
✅ メーカー保証:本体1年、冷媒回路5年が一般的
✅ 点検依頼の前に設定・フィルター・霜のチェックを
✅ 長期保証(家電量販店)でも内容確認を忘れずに
✅ 保証外なら費用とエアコンの使用年数を比較
✅ 10年超で3万円以上の修理なら買い替えも検討