🔸不適切なメンテナンスを行ったケース🔸

それでは、汚れが着いたままでワックスを掛けるとどうなるのか見てみましょう。
同様に汚れを着けた後にワックスを上から塗りました。
(これが本当の住宅の場合、汚れが残った状態で何層もワックスを掛けているケースが多いです。)

この状態ではティッシュが綺麗なうえワックスが水の変りとなり完全にふき取れますが、ワックスは残すものです。
そのため、さっとふいた程度にしました。

白色の床材の場合、汚れが分かればメンテナンス違いに気づく機会があるかもしれませんが、色が濃い床材では、気が付く機会がないでしょう。

従来のフローリングに対しても、ワックスは、2~3回後、完全に取り除く剥離作業というものが必要ですが、知らないで塗り重ね続けている人もいます。

メンテナンスフリーの床材では、ワックスは不要です。

 実際にメンテナンスフリーの床にワックスが塗り重ね続けられた現場をご覧ください。

これでも建築から間もない現場です。

建ててから2年未満の時に相談を受けました。

新築なのにこの床になってしまえば訳が分からない人もいるでしょう。

全てはメンテナンス違いが生み出したものなのです。

床材に対して適切なメンテナンスが必要だということを理解していただけましたでしょうか⁉

床材の滑りやすさはペットと人で異なる

ペット用床材は何が適切か

最近はペット用の床材が出てきたので、室内でペットと暮らしている方はそういったものを採用するようにしましょう。

ペットにとっての歩きやすさと住まいの清掃のしやすさが両立することが望ましいのです。

ただ、ペットによって体の大きさや骨格、肉球のサイズ、手足の長さは違います。

そのため、何が適しているとは断言できません。

滑りやすい床材では、骨や腰に負担が掛かります。

胴が長いダックスフンドなどは、腰への負担が大きいことも理解する必要があります。

また、トイレの問題もあります。

犬のトイレ犬の健康的な尿値は、pH6.2~6.4前後の弱酸性と考えられ、その尿は通常の水と比べ木材への浸透速度が速いです。

そのため、目地の開いているフローリングなどを採用すると、

直ぐに膨らみや変形
といったことが起きてしまいます。

まずは、ペットの種類で好ましい床材で選び、その後、さらに対応することがBESTな方法と言えます。

水周りに選んだフローリングに染みができてしまった

水周りの床には強い素材を

一般的なフローリングは、水に強くない
です。

そのため水周りに使用すると、目地部や建材との取り合いから水分が侵入してしまう可能性があります。

また、キッチン用品を床に落とすことでキズがついたり、凹み痕を残してしまいます。

もし、どうしてもフローリングを採用したければ、

耐水性があり、キズに強いものを選ぶ必要があります。

リフォーム用の増し張りフローリングが張れなかった

長野市 フローリング重ね張り・増張り

既存の床の高さによっては増し張りフローリングを張れないことがあります。

比較的新しい住宅の床は廊下との段差がなく、また扉との隙間も少ないです。

また、見切りや框がありますが、そことの取り合いも問題がでてきます。

そのため高さを上げることで、扉が開かなくなることがあるのです。

扉の隙間には、使用する床材の厚み程の余裕、框との取り合は0mm若しくは1mmほどのチリを設けて納める必要があります。

尚、リフォーム用の框を使用することである程度の高さはカバーできます。

最後に

いかがだったでしょうか⁉

床材は他の内装材と違って、物を落としたり、飲み物をこぼすことだってあります。

また、転倒しやすい年齢の方がいるとすればクッション性の高い床を採用しましょう。

床材選びを間違えてしまえば、早期に痛むことになったり、早い段階で交換しなければならなくなったりと出費がかさむことにもなり兼ねません。

だからこそ、良く考えたうえで床材を選択する必要があるのです。