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エアコンが効かないのはガス漏れが原因かも?
「冷房がまったく効かない…」「ぬるい風しか出ない」「水が飛んできた」
このような症状が出たとき、冷媒ガスの漏れ(ガス漏れ)が疑われます。
エアコンは、冷媒ガスを循環させて室内の空気を冷やしたり暖めたりする仕組み。
そのため、ガスが減ってしまうと本来の性能を発揮できず、効きが悪くなったり異音が出たりすることがあります。
この記事では、自宅でできるエアコンのガス漏れ確認方法とその後の対応策を、わかりやすく解説します。
ガス漏れかも?確認前にチェックしたい4つの症状
まず、ガス漏れが疑われる代表的な症状を押さえておきましょう。
症状 | 内容・特徴 |
---|---|
冷暖房が効かない | 冷房時にぬるい風、暖房時に冷たい風が出る |
風が出るが温度が変わらない | 送風のみのような状態が続く |
室外機から異音・大きな音がする | ガス圧の異常でモーターに負荷がかかっている可能性 |
エアコンから水が飛んでくる | 内部の温度バランスが崩れ、結露水が飛び出す場合がある |
このような症状が出ている場合は、冷媒ガスの漏れを疑って確認を始める必要があります。
【方法①】配管や室外機に霜がついていないか確認
冷房運転後に霜が出るのは異常のサイン
エアコンを冷房モードで15分程度運転させたあと、室外機の配管や熱交換器を見てみましょう。
正常な場合は水滴や結露がつく程度ですが、白く霜が張りついていたらガス漏れの可能性大です。
チェックポイント
◆室外機の銅管(特に銀色の断熱材を剥がした部分)
◆アルミ製の熱交換フィン
◆室外機の背面や底部
なぜ霜がつく?
→ ガスが不足すると冷却サイクルが狂い、異常冷却により配管温度が下がりすぎて霜が発生します。
【方法②】中性洗剤を使って泡で漏れを見抜く
手軽で確実!泡立ちでガス漏れ箇所がわかる
中性洗剤(食器用洗剤など)を水で薄めて、スプレーボトルに入れて配管接続部に吹きかけることで、
小さな漏れであれば泡が出てきてガス漏れ箇所を視認することが可能です。
手順
1,洗剤を水で5〜10倍程度に薄めて泡立ちやすい液体をつくる
2,エアコン運転中に、室外機の配管の接続部(特にナット付近)にスプレー
3,プクプクと泡が出続ける場所があれば、そこからガスが漏れている可能性
注意点
◆作業中に室外機のファンに触れないように十分注意
◆外での作業となるため、軍手・長袖着用が安全です
【方法③】ガス漏れ検知器を使えば簡単&高精度
検知機でプロ並みの点検が可能
市販されているフロンガス漏れ検知器を使えば、より正確にガス漏れ箇所を特定できます。
センサー部分を配管まわりや本体の隙間に当てて、アラーム音やLEDの点滅で検出できます。
メリット
◆泡が出ない小さな漏れも検出可能
◆人が確認しづらい箇所(裏側や奥)にも対応しやすい
◆機器によっては複数のガス種に対応(R32、R410Aなど)
価格は数千円〜1万円前後で購入可能。業者ほどの精度はありませんが、家庭でも使いやすいタイプも増えています。
【方法④】真空ポンプによる真空引きで漏れの有無を判断
冷媒充填や修理時のプロ向け確認方法
こちらは主に業者向けですが、エアコン修理時に使われる真空ポンプと真空ゲージによる確認方法もあります。
配管の中の空気を抜いた際に、真空状態が保てない=ガスが漏れているという判断ができます。
特徴
◆高精度な漏れ診断が可能
◆冷媒の補充と同時にチェックできる
◆ただし専門知識と機材が必要なため、一般家庭では業者に任せるのが現実的
ガス漏れを放置するとどうなる?深刻な影響とは
効きが悪いだけで済まない!放置すると故障リスクが高まる
ガス漏れを放置していると、エアコンの圧縮機(コンプレッサー)に負荷がかかり、最悪の場合は故障してしまいます。
また、結露・水漏れ・異音などの副次的トラブルも多発します。
放置によるリスク
◆冷房・暖房が効かなくなる
◆水漏れや異臭の原因に
◆電気代が無駄に高くなる
◆修理費用が高額化(部品交換・本体買い替え)
一時的に効いているようでも、「霜がつく」「ぬるい風」「うるさい音」があるなら、早めの対応が重要です。
自分で確認しても改善しない場合は?修理の流れと費用の目安
ガス漏れが確定したら、専門業者へ修理を依頼
ガス漏れを自己確認しても、修理や再充填作業は資格を持つ専門業者でなければ行えません。
高圧ガスや火災リスクも関わるため、無理なDIYは厳禁です。
修理の流れ
1,点検・ガス漏れ箇所の特定(目視・検知器使用)
2,配管の修理 or 交換
3,真空引き → 冷媒ガスの再充填
4,冷房テスト運転で確認
修理費用の目安
内容 | 費用相場 |
---|---|
ガス漏れ診断(点検のみ) | 5,000〜10,000円 |
ガス再充填(R32、R410A) | 10,000〜20,000円 |
配管交換+ガス充填 | 25,000〜40,000円 |
※使用機種・設置状況によって異なります。事前見積もりをおすすめします。
まとめ
ガス漏れは、エアコンの性能低下だけでなく、本体の重大な故障につながる重要なトラブルです。
ただし、症状を正しく理解すれば、自分でも簡易的に確認することができます。
おさらい|ガス漏れの確認方法まとめ
✅ 室外機や配管に霜がついていないか確認
✅ 薄めた中性洗剤で泡が出るかチェック
✅ 市販のガス漏れ検知器で高精度に確認
✅ プロによる真空ゲージチェックも有効
そして、ガス漏れが疑われる場合は早めに専門業者に相談することが、エアコンを長持ちさせる最大のコツです。