ちょっと待って本当にその床材で良いの⁉リフォームの失敗事例を学んで慎重に選ぼう
みなさん、こんにちは
『長野市の内装やさんの相談室』です。
ご覧になられている方は床材選びに悩まれている方ではないでしょうか⁉
床は、住宅でも店舗でも印象を左右する大切な場所です。
また、日ごろから肌と接する部分でもあります。
これら、イメージ、感触は感情にも影響を与えると言います。
折角選んだ床材が後々、悪さをしてしまったら後悔しますよね。
そこで本日は、床材が起こす危険性についてご紹介します。
☑ 選んだ床材がメンテナンス違いによって黒ずんでしまった。
☑ ペットの尿対策に選んだ床だけれど、結果としてペットの骨折を誘発してしまった。
☑ 水廻りに選んだ床材に汚水が浸透してしまった。
☑ リフォームする際、増し張りフローリングが張れなかった
これらは実際にあったケースなんです。
だからこそ、床リフォームを行う前に知っておきたい知識です。
床材のメンテナンス違いは何をもたらすのか
これって結構多い事例なんです。
私も実際にリフォームする際に何回か遭遇しています。
床材は、それぞれにメンテナンスの仕方が違います。
ここでは割愛しますが、通常、新築時やリフォーム時に使用建材の説明書がまとめてファイルか何かで渡されていると思います。
そこを確認すれば、建材メーカーの推奨するメンテナンス方法が書かれていることでしょう。
また、最近では、メンテナンスフリーの床材も増えています。
こういった機能性の高い材料は汚れの付着しずらいコーティングなどが施されています。
汚れが着いても良く絞った雑巾などで拭き取れば落とすことができます。
しかし、このメンテナンスフリーの床材に、ワックスなどのメンテナンスをしてしまうとどうなるでしょうか?
ワックスをはじいたままで固まってしまうものやキレイになったように見えるものなど様々ですが、そもそもワックスが密着しません。
定期的に塗り重ねることで、黒ずんでしまうのです。
なぜ黒ずむのか⁉
先ほども言った通り、落とせる汚れがワックスの樹脂と混ざります。
ここで黒ずむワックスの完成です。
重ねれば、どうなるかは、ご想像できると思います。
実際に実験してみましょう‼
🔸正しいメンテナンスを行ったケース🔸
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それでは、汚れが着いたままでワックスを掛けるとどうなるのか見てみましょう。 |
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同様に汚れを着けた後にワックスを上から塗りました。
(これが本当の住宅の場合、汚れが残った状態で何層もワックスを掛けているケースが多いです。)
この状態ではティッシュが綺麗なうえワックスが水の変りとなり完全にふき取れますが、ワックスは残すものです。
そのため、さっとふいた程度にしました。
白色の床材の場合、汚れが分かればメンテナンス違いに気づく機会があるかもしれませんが、色が濃い床材では、気が付く機会がないでしょう。
従来のフローリングに対しても、ワックスは、2~3回後、完全に取り除く剥離作業というものが必要ですが、知らないで塗り重ね続けている人もいます。
メンテナンスフリーの床材では、ワックスは不要です。 |
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実際にメンテナンスフリーの床にワックスが塗り重ね続けられた現場をご覧ください。
これでも建築から間もない現場です。
建ててから2年未満の時に相談を受けました。
新築なのにこの床になってしまえば訳が分からない人もいるでしょう。
全てはメンテナンス違いが生み出したものなのです。
床材に対して適切なメンテナンスが必要だということを理解していただけましたでしょうか⁉ |

最近はペット用の床材が出てきたので、室内でペットと暮らしている方はそういったものを採用するようにしましょう。
ペットにとっての歩きやすさと住まいの清掃のしやすさが両立することが望ましいのです。
ただ、ペットによって体の大きさや骨格、肉球のサイズ、手足の長さは違います。
そのため、何が適しているとは断言できません。
滑りやすい床材では、骨や腰に負担が掛かります。
胴が長いダックスフンドなどは、腰への負担が大きいことも理解する必要があります。
また、トイレの問題もあります。
犬の健康的な尿値は、pH6.2~6.4前後の弱酸性と考えられ、その尿は通常の水と比べ木材への浸透速度が速いです。
そのため、目地の開いているフローリングなどを採用すると、
直ぐに膨らみや変形といったことが起きてしまいます。
まずは、ペットの種類で好ましい床材で選び、その後、さらに対応することがBESTな方法と言えます。

一般的なフローリングは、水に強くない
です。
そのため水周りに使用すると、目地部や建材との取り合いから水分が侵入してしまう可能性があります。
また、キッチン用品を床に落とすことでキズがついたり、凹み痕を残してしまいます。
もし、どうしてもフローリングを採用したければ、
耐水性があり、キズに強いものを選ぶ必要があります。

既存の床の高さによっては増し張りフローリングを張れないことがあります。
比較的新しい住宅の床は廊下との段差がなく、また扉との隙間も少ないです。
また、見切りや框がありますが、そことの取り合いも問題がでてきます。
そのため高さを上げることで、扉が開かなくなることがあるのです。
扉の隙間には、使用する床材の厚み程の余裕、框との取り合は0mm若しくは1mmほどのチリを設けて納める必要があります。
尚、リフォーム用の框を使用することである程度の高さはカバーできます。
最後に
いかがだったでしょうか⁉
床材は他の内装材と違って、物を落としたり、飲み物をこぼすことだってあります。
また、転倒しやすい年齢の方がいるとすればクッション性の高い床を採用しましょう。
床材選びを間違えてしまえば、早期に痛むことになったり、早い段階で交換しなければならなくなったりと出費がかさむことにもなり兼ねません。
だからこそ、良く考えたうえで床材を選択する必要があるのです。